子育て散歩3

少年院で面接をしているときに、親のことを聞くのですが、少年院に面会に来る親がいる子はいいのですが、全く面会に来ないで少年院の教官がやきもきするケースもありました。

少年院に入っている間、保護観察所の保護観察官が親の方の調整を担当します。保護司さんが出向くことが多いのですが、親と面接して引受けの意思があるかどうか確認するのです。

少年院に入っている子でも、親がもう引き受けたくないと拒絶するケースもあります。

本人は親から捨てられたと思い、一層孤独感を募らせます。

身元引受人がいない人には更生保護施設という収容施設があるのですが、少年のみの施設は全国でも少なく、大抵は成人と同じ施設に収容されることが多いのです。

ほとんどの更生保護施設は個室にベッド、テレビ付きのところが多いのですが、2人部屋というところもあります。

少年たちは更生保護施設に帰り、自立できる住み込み就職先などを探すことになります。

本当は親元に帰りたいのに帰れない。彼らはあまり親を恨むようなことはしません。

親に迷惑をかけてきた過去をしっかり認識しているのでしょう。

児童相談所のケースの中にも児童虐待ケースで親元においておけず、児童養護施設に入所させるケースもあるでしょう。

このような子ども達が成人して自立した大人に成長してくれるか不安があります。

やはり親の愛情が子どもを育てるのに一番必要なものになるでしょう。

我々、更生保護団体の中には更生保護女性会という女性の立場から更生保護に協力していただいている組織があります。更生保護女性会の会員さんが更生保護施設を訪問し、食事会をして在会者に食事を振舞ったり、クリスマス会を行ったりします。みんなその日が待ち遠しくて、みんなの笑顔に出会えます。やはり自分の母親の面影を見ているのだと思います。

母親の愛情は何ものにも勝ります。できるだけ多くの少年院出院者が母親の愛情を力に頑張ってほしいと思います。

コラム

Posted by エリク