刑務所の中の人流
コロナ禍の中で刑務所の体制も大きく影響を受けている。
刑務所の中では受刑者が工場、食堂、浴場において集団で作業を行い、感染リスクも高まる状況にある。
刑務所は外部者の出入りに敏感になり、極力外部の人間を入れないようにする。
面会もその一つだ。
非常事態宣言下では面会は原則禁止で、我々地方更生保護委員会の職員の出入りも制限された。
受刑者達は感染対策が徹底され、職員の感染はあったが、受刑者の集団感染はなかったと聞いている。
受刑者が社会に出た際は感染リスクが高まると思う。刑務所の温室の中で育成された彼らが一番抵抗力が
弱いと思われるから。
そんなことはない。社会の中で揉まれてきた彼らだ。コロナに打ち勝って生きていくよ。
そういう意見もあるだろう。いずれにせよ、遅かれ早かれ彼らは刑務所から出てまたも人流に揉まれて
いくのだ。再び刑務所に戻ることのないことを願うばかりだ。
